エンジンオイル交換
エンジンオイルの交換時期の目安は6ヶ月または5000kmくらいになりますが、今月に車検でお客様が車検で持ち込んだガソリンの1トントラックは1年間で4万kmを走行し、その間に一度もエンジンオイルを交換してないとのことでした。
前回の車検時に当社でオイル交換をしたのですが、そのお客様が車検でトラックを持ち込んだ時に、カタカタとエンジンから異音がしているので、オイル交換はしていますか?と尋ねたら、一度もやってないとのことでした。なぜオイル交換をしないのかと尋ねたらその必要はあるのですか?と答えていました。
オイルパンのドレンを外すと道路の舗装に使うコールタールのようなドロドロの状態でオイルが少しだけ出てきました。このような状態になるとエンジン内部の潤滑経路にオイルの塊ができ、いつその経路が詰まってしまうかもわからない状態になります。オイルが流れなく潤滑できなくなった場所では金属同士がこすれ合い摩擦熱により焼きつきの原因になります。
これは人間の体に例えると血管の中に血液の塊の血栓ができて血管を詰まらせる、脳梗塞や心筋梗塞の状態と同じになります。
エンジンをバラバラに分解すれば全てのオイルの塊を取り除くことはできますが高額な修理になり、経済的な修理にはなりません。そのため、このような状態の場合には、オイルとオイルフィルターの交換時期を通常より早めに交換して少しづつオイルの循環経路を掃除するしか経済的な修理方法がありません。
このお客様には500kmごとにオイルとオイルフィルターを交換し、エンジンオイルの状態を見ながら少しづつ交換時期を伸ばすようにと伝えて納車しました。
ちなみにこの会社では過去にオイル交換をせずに乗り続けて3台廃車にした経歴があります。社員にしてみれば、しょせん自分の車ではなく会社の車だと思っているようなので、私が注意したところで焼け石に水となるのだと思います。
それにしてもエンジンオイル交換をしないで4万kmをよく走ることができたなという感想でした。